得てして切り絵の原則は「細かいところから切る」だが、シーモアくらい線が細いと、先に切るべきと思われるような細かい抜きと抜きの間に異常に細い線を残したり抜いたりせねばならんので、「一方向的に切る」という原則に代わる。
で、シーモアの場合、セフィロスやクジャとは違う最悪の難関が。
髪が長い。
いや、セフィロスやクジャも長い。というかたぶん間違いなくセフィロスが一番長い…長い…うーん、しかし、ディシディアでクジャが実はかなり伸ばしているということが判明したし…
とにかく、長さの問題ではないのだ、問題は伸ばし方というか生え方だ。こう、セーラー○ーンのおだんご頭もびっくりなほど、頭頂部から横に広がった上で長く垂れているということは、髪の毛と顔の間にスペースが出来るということだ。かつ、左右の髪を両方切ると、その間の部分、つまり、鎖骨や首筋のラインなどをおさえたトレーシングペーパーが完全に浮く。
そして言うまでもなく、それらはことごとく細い線でかろうじて結ばれる。
まったく我ながらよくこんなものを切る気になったものだ。
そして驚くべきはそれを、設営の準備が進む展示会会場で切り終えたことだ。
よし、今日貼り付けるとしよう。これは美しい。絶対美しい。髪の毛が絶対美しい!