というわけで、セカンドダンジョン60F。
59Fまではものすごくすんなり進んだんだ。ただ、セカンドを終えるまでにものすごく時間がかかった。理由はもちろん――クリティカルのツメを!一生懸命集めていたからだ!!
それにしてもこのチョコダンというゲーム。PS時代にあれだけやりこんだのに、こうしてアーカイブスでやり直してみると、ストーリーに関しての記憶が、ほとんど残っていないことに気付いた。クレールの正体とか、ダンジョンの構造とか、紫水晶の歴史とか、全然覚えていなかった。
というわけで、せっかくだから、最後くらいしっかりイベントシーンの流れを書いておくぞ!
最深部まで降り立ったボコを、アトラの体を乗っ取ったジャニターが出迎える。
ジャニター「おやおや また、あなたですか
そんなにこのカラダが大切なのですか?」
ジャニター「このカラダはあなたのことなど
まともに、考えてはいませんよ
べんりなチョコボとしか 考えていませんよ」
クレール「それはちがう!」
クレール「アトラはそんなことは思ってないのさ
ありがとうね ドル君
なんとか まにあったさ」
ジャニター「思ってない?
そう、あなたのことなど なにも思ってませんよ」
クレール「いいや ボクには、わかるのさ
オマエに取り込まれたモノたちの
心から生まれてきたボクだから」
ジャニター「いつもいつもご苦労様です クレール君
でも、ここまでにしてもらいましょうかね」
ジャニターがそう言った瞬間、アトラの姿が変化する。鋭利な刃物を思わせるような不可思議な、機械的なクリシェールの姿となって、ボコたちに光弾を打ち出した。
咄嗟に身を丸めるドル君と、慌てて背を向け頭を庇うボコの前に、その刹那、フードを脱ぎ捨てたクレール――倉庫屋のデブチョコボ、ウイズが立ちはだかり、豊満なボディで光弾を受け止める!
クリシェールは飛び上がり、天井を掘り進んでいくが、ウイズはチョコボとボコを抱いて自身も跳びあがり、クリシェールを追うように天井を掘りだした。と書いてはみたものの、どうやって進んでいるのかまったくわからない。チョコダン初代はここらへんのムービーシーンの3割くらいがギャグで出来ているからおもしろい。
クリシェールに追いついたウイズは、クリシェールの中央部――不気味に発光するコアに羽をつきいれ、そこからアトラを引っ張り出す。
右羽にアトラ、左羽にドル君をしっかと抱いたまま、あとはまかせたとでも言うようにボコの目を見つめながら、デブチョコボはゆっくりと降りて行く。
うなずき、クリシェールに向かい合うボコ。目の前の異形は自らの、そしてボコの周囲を宇宙空間へと変化させ、最後の決戦の幕があがった!
* ここから神曲のターン! *
宇宙空間で強大な敵に立ち向かうボコ。まずはメニューを開いてBGMを堪能。サントラは持っているが、この美しい背景をバックに聞くと、またいわれもない心地良さがある。
しばらく曲を聞いたところでクリシェールの周囲をぐるぐる回る。透明感のある、クリオネかミジンコのような独特のフォルム。この、生物的でないシャープな姿にも関わらず、どことなく丸みを帯びていてチョコボの世界観に合うようなデザイン。なんていうか、デビルチョコボのほうはSFC版ゼロムス、クリシェールのほうはDS版ゼロムスって感じだな。おお、逃げるとついてくる。かわいいな。あ、殴られた。ダメージ25か。
……え、そんな余裕があるのかって?クリティカルとダブルノックとしのびとオニオン探して、セカンドさまよううちにレベル70ラクラク突破して、オニオンに下げてもらいながらも結局レベル65まで上がってしまっている、うちのボコの実力は本物だ。もちろんまずは落ち着いて識別のカードを蹴り当てる。レベル60だって?ボコのほうが高いな。技はアタック、ライトアロー、サークルショット、プラズガ、ジュエル……それぞれどんな技だったか、全然覚えてないな。
まあいい、そろそろ攻撃させてもらうぞ。見るがいい!ATB12で繰り出されるダブルノッククロー+99「まさむね」の蹴り味を、そして読解レベル56のブリザドの本の威力を!
……。そりゃあ、まあ、あれだけ強くなってたら苦戦はしないよな。うん。
力尽きたクリシェールの外郭部が、ガラス細工のように割れ、ボコの周囲は宇宙空間からもとのダンジョンへと戻る。宿主が倒されたことで安定を失い、崩壊しつつあるダンジョンから脱出を試みるボコだが、激しい地割れの影響で気付けば頼りの無い小島の上で、一羽右往左往するだけ。どうしようもなくなったところで、ボコの背後に妖しい影が伸びる。すわ、敵か!
と振り返った先に待っていたドル君の姿を認め、腰を抜かして座り込むボコ。だが、隆起した地形をよじのぼってきたアトラと目が合うやいなや、ふたり(?)は手を取り合って再会を喜んだ。やや遅れてやってきたウイズが、ボコとアトラ、ドル君を抱え、崩壊しつつある小島を蹴って飛び上がる!……どうやって、飛んでるんだろうな。
村では轟音の響く「宿屋」の建物の様子を見に、住人達が不安げに集まってきていた。と、建物が大きく揺れ、緑色の屋根が勢いよく吹きとんだ。内部から出てくる煙にのるように、デブチョコボたちが無事村に戻ってくる。ここでキノコ雲とともに「DOGOOOON」と文字が吹きあがるのがいかにも初代チョコダンのムービーっぽい。
さて、ボコとアトラは村の住人たちに惜しまれながら、村を出発するところだった。走りだすボコの背にゆられるアトラのポケットから、紫色の水晶がこぼれおちる。それは畑の土の上を転がり、そこにひとり佇んでいた案山子の足元で止まる。案山子の瞳が紫に輝いた――。
ふう、ようやくチュートリアル終わったぞ。じゃ、本編プレイしてくる。