えらい目にあった。本気で死ぬかと思った。
原因は明らかであって、どうしても牡蠣が食べたいからと家族を置いて一人で近所のレストランに生牡蠣を食いに行った父親だ。ちょうど病院休みの連休時期に、父がウボァーし、すぐに母にうつり、自分はカーチャンから小遣い貰うレベルで家事と看病をがんばった挙句、最悪なタイミングで力尽き倒れた。
もともと自分は春休みに突入しており、長期休みなのだからと張り切ってゲーム……の合間に勉強もするつもりだった。夜型の過眠症である自分が効率的に頭を働かせられる時間帯は深夜に限るので、休みの時期にしか許されぬ完全に昼夜逆転させた規則的な生活を送りながらちまちま漢字など覚える予定だった(昼の12時すぎに寝て午前12時に起きる生活なので、金を稼ぐような用事も午前に入れれば都合がよかった)が、そこで両親が倒れ、両親に合わせて午前7時くらいから起きて看病と家事に走り回ることになった。今更だが、自分にとっては、普通に朝起きて動き回るってだけで本当につらい。
ノロを発症した前日の行動もひどかった。ちょうどトレーディングアーツの発売日だったので、午前の用事が終わってから、アニメイトに特攻をかけて一発でセフィロスを引き当て(数年ぶりに訪れたアニメイトは、雪が舞う中でも実に盛況だった)、そのまま、デパ地下の麩屋(田舎に送るため)、パン屋(食料)、家電量販店、薬局、スーパーと雪の中歩き回り、電車を乗り過ごすミスをおかしながらへろへろになって帰ってきた。言うまでもなくセフィロス以外全部家の買い物であり、雪が舞っているというのに荷物の重さで軽い筋トレみたいになっていて歩いているだけで体は温まり、いっそ汗ばんでくる有り様。
ちなみに近所の薬局が休みだったせいで、自分は生まれて初めて、OS-1(飲む点滴のような栄養補助飲料)の500mlペットボトル2本とゼリータイプいくつかを抱えて電車に乗るという意味不明な行動をとることになった。そのうち2本はアニメイトの袋に突っ込んでいたわけだが、家に帰って開封したセフィロスが無事でいてくれたことに対しては心から安堵したものだ。
で、帰宅後「セフィロスいらっしゃい!」して家事をこなし就寝、午前3時にノロった。あんなにはっきりすっきりした目覚めは体調不良でもない限り味わえない。なかなか貴重な体験だった。
ウボァーするわ熱は出るわ、前日の筋肉痛と発熱の倦怠感がダブルで襲いかかってくるわ、花粉の飛散が始まるわ、病院は休みだわ、でも両親もまだ人の看病ができる程度にまで回復していないわで、ものすごい目にあった。
なによりもまずかったのは塩とOS-1が切れていたこと。栄養補給もできなくなって死ぬ思いをした。体力的にはリビングの炬燵の電源をいれるということだけで精いっぱい、食器棚から口をゆすぐためのコップを取り出すだけでもかなりの重労働だ。一滴でもいいから何か飲もうとも思ったが、まず何も入っていないからっぽの薬缶が重くて湯を沸かせたものじゃない。今思い返すと恐ろしい。
まあ、それでも苦痛に喘いでいられるならば意識があるだけまだましで、本当にやばいのはまともに栄養補給できないまま過眠モードに入り意識を失ったまま生命活動が停止することなのだが、おかげでまあその後しばらくは生死の境をさまよったものだ。
枕元にずっといてくれたセフィロス(のTA)と、あと、数年前にポーションショックで味覚矯正してくれたクジャと皇帝がいなかったらぶっちゃけ人生終わっていた可能性が高い。ソリタT(飲む点滴のような栄養補助剤。甘い)飲めるようになっていて本当によかった。マジで危なかった。あとPSPのSSスライドショー、あれがなかったら、目を覚ませずにあの世逝きしていてもおかしくなかった。カオス子みんな、助けてくれてありがとう。
ついでにいえば、ノロで倒れたせいで常備薬を飲めなくなり、おかげで別のベクトルから更なる体調不良が二つくらいカウンターパンチをしかけてきたが、もう既に瀕死状態だったのでどうでもよかった。
なんとか生き延び、ノロウイルスその他の体調不良はもうすっかりよくなって、起きているうちは元気に過ごせるようになったのだが、生活リズムが完全に狂ったことと、ウボァーのために夜中何度も起きたことと、食欲減退効果を持つリタリンを飲めなくなったことと、花粉の飛散が始まったことと、その他もろもろがもう全部相まって過眠の症状は強くなる一方だ。花粉ってなんで存在するの。
で、いつからパソコンつけていないのかと調べたら、ニコニコでディシディアのイラ・MADコンが始まったころからだった。
サントラの公式サイトは一度も見に行かないままだったが、火曜にAmazonから限定版が届いた。
話題になったwebCMも「ギルガメッシュチェーンジ!」をはじめとする戦闘動画も壁紙も新宿の試遊も池袋や渋谷のポスターもテレビで流れるCMも、どこ吹く風でずっと寝ていた。
木曜には同梱版が家に届くはずなので、とりあえずそれまで寝ようと思う。今回はからずも完全に発売まで半月ほど時間圧縮することに成功してしまった。めちゃくちゃ得した気分である。
あ、前夜祭楽しんできてください。
とりあえず言いたいこと。
過眠症といっても一年通じて同じ程度の強さの症状が出るわけでなく、過眠の強まる傾向は天候とか湿度とか他の病気とか体温とか日の長さとかいろいろなものに影響されて、何が関わってくるかは人によって違うのだが、「花粉が飛ぶと意識を失う」という実例が少なくともここにひとつある。
過眠症もしくはそれに類似した症例があって、まだ花粉症になっていないかたは今からもうマジでほかのかた以上に気をつけてすごすべき。そのかたの症状が花粉に反応するかどうかはこの際どうでもいい、人生に仕掛けられためらんこの数はできるだけ減らすにこしたことはない。
ノロやインフルエンザと重なると、下手したらガチで死ぬぞ。
* * *
生きてるってすばらしい