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DQ7 ルーメン3

現代世界のルーメンを訪れた一行は、またも予想を裏切られる事になった。ルーメンは変わっていなかった。相変わらず荒廃した様子で、生きた人間の気配などひとつも見当たらない。
度重なり過ぎる災厄に見舞われるこの町が哀れすぎるので考えたくはないが、ヘルバオムを倒してもさらにその後、町に何かが起きたのだ。そうとしか考えられない。
ちなみにこの時点で井戸に入って「はなす」コマンドを使うと、なんらかの設定をミスっているようなセリフが聞ける。
この町を真にあるべき姿に戻すため、やるべきことは決まり切っていた。もう一度過去のルーメンに向かうのだ。


みたび過去のルーメンを訪れたリム一行。今回は、町がいきなり魔物に襲われているといった状況では無かった。
だが、町の人々はみな口々に不安を訴える。シーブルが飼っていたペットの虫が、短時間のうちに人を襲えるほどの大きさに成長してしまったのだという。実際その姿は、どうも一般にはひどく不気味なものであるらしい。
また、ヘルバオムの根によって家の床に大穴をあけられた老人は、ヘルバオムが滅びた筈なのに、地下から妖しげな物音が聞こえてくると気味悪がっていた。
シーブルのもとを訪ねると、確かにチビィは大きくなっていた。しかしシーブルはチビィのことを溺愛しており、この賢いペットのいない生活など考えられないとまで言い切った。チビィもシーブルの言うことを聞いており、与えられた餌の食べ物をおいしそうに食べている。人に害なす悪辣なものであるかどうかの判断はまったくつかない。ただ明らかなのは、これがただの虫ではなく、ほぼ間違いなく何らかの魔物であろうということだった。
そのとき町の住人がシーブル宅を訪れ、そんな化け物は町に置いておけない、始末するか、それがだめでもせめて遠くの山にでも捨ててきてほしいと言う。シーブルは抵抗するが、目を覚ませ、と、男はシーブルを突き飛ばした。
その途端チビィは大声を出し、敵意むき出しといった様子で男たちを睨みつけた。人間を襲う、危険極まりない(と思いこんでいる)化け物ににらまれた男たちはたまったものではない。慌てて屋敷から出て行った。
シーブルはチビィの優しさを感じ取り、礼を言うが、これで町の者たちは、完全にチビィのことを誤解してしまった。
屋敷を辞したリムたちは、町の中央の広場に、町人たちが集っているのを見付ける。みなが、この町の新たな脅威である凶暴な化け物虫を退治しようと殺気立っていた。誤解であると言っても通じないばかりか、彼らはリムたちにチビィを退治してくれないかと頼んできた。一も二もなくお断り申し上げるリム一行。人々は多少落胆した様子であったが、所詮相手は闇のドラゴンやヘルバオムのような大物と比べてしまえば、虫一匹だけである。自分たちで何とかし、町の未来を守り抜こうと、殺気立った目で頷き合う。
リムたちは慌ててシーブルの屋敷に駆け込み、事の次第を説明した。シーブルは一瞬とりみだしたが、やがて決断したらしい。
当初の町の人々の申し出通り、チビィを山に放す、と。町の人々は、チビィがルーメンの町中にいるのが気に食わないのであって、さきにチビィを逃がしてしまえば、まさか追って殺す事もしないだろう。愛する存在との別離はつらいが、生きてさえいてくれれば……。
チビィを逃がす計画にリム一行も協力を申し出、その日の真夜中、彼らはそっと町をぬけだした。心配であった町の二弦に見つかることなく、騒ぎにもならず、彼らはルーメンの東にある丘まで辿り着いた。
シーブルはそっと、チビィに語りかける。

「おまえの大好きなエサもたくさんあるし おまえの好きなオモチャもある。
 それから ケガをした時には こっちの薬草をのむんだ……って いくら おまえでも わかんないか。
 わしも うっかり者じゃな。薬草なんて 持ってくるなんて。ハハハハ……。
 ……………。
 …チビィ ごめんな。こんなことになって……本当はずっと おまえと いっしょにいたかったよ。
 でも このままじゃあ おまえが 危険にさらされるんだ。だから……だから お別れだ。
 チビィや わしら人間の 勝手をゆるしておくれ…… どうか 人間を うらまんでくれ……」
「プギー プギー!」
「来ちゃダメだ チビィ!! おねがいだから 来ないでおくれ。
 わしらは もう いっしょに いられないんだよ。わかってくれ チビィ……。」
「プギー プギー!」

去ろうとするシーブルにチビィは追いすがるが、人間たちはその場から逃げるように、素早く姿を消してしまった。あとには一匹、チビィだけが取り残される。

「プギー……。」

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  • 2011.03.27 Sunday
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